アデノイド顔貌が不正咬合の原因になる理由や治療法を解説

      2025/08/20

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科で、アデノイド顔貌と不正咬合の関係について解説

こんにちは。宇都宮市(雀宮、上三川町)のこうだい歯科です。

アデノイド顔貌という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?
アデノイド顔貌は不正咬合と深い関係があります。
アデノイド顔貌とはどのような症状で、どのように不正咬合を引き起こすのか、その原因や治療法について解説します。

 

アデノイド顔貌とは

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科で、アデノイド顔貌と不正咬合の関係について解説

アデノイドとは、鼻と喉の間に位置する咽頭扁桃とも呼ばれるリンパ組織です。
このアデノイドは小児期に大きくなり、成人になると自然と縮小しますが、過剰に肥大するとアデノイド顔貌と呼ばれる顔の変化を引き起こすことがあります。

また、アデノイドの肥大だけでなく、口呼吸の習慣もアデノイド顔貌の要因となることがあります。
アデノイド顔貌には、口元が前に出ている、二重あごになりやすい、あごと首の境目がわかりにくい、丸みを帯びた顔になるといった特徴があります。

 

アデノイド顔貌の原因

アデノイド顔貌の主な原因は、アデノイドの肥大です。
アデノイド肥大は、アレルギー性鼻炎や喘息、頻繁な感染症の感染、遺伝的要因、免疫システムの過剰反応といった要因で引き起こされます。
成長期の子どもに起こりやすく、特に2歳から6歳くらいの子どもに発症しやすいことが知られています。

 

アデノイド顔貌によるリスク

歯並びの乱れ

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アデノイド顔貌の影響としてまず考えられるのが、歯並びの乱れです。
上顎が前に突き出し、下顎が後退することで、あごの位置に不均衡が生じます。
このようなあごの位置関係の崩れは、歯並びに悪影響を与え、最終的にはかみ合わせの問題を引き起こします。
また、口呼吸が習慣化することも、アデノイド顔貌によって歯並びやかみ合わせが悪化する原因の一つです。

 

睡眠時無呼吸症候群

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アデノイドの肥大は、鼻の通りを悪化させ、睡眠時無呼吸症候群というさらなる問題を引き起こす可能性があります。
これは、寝ている間に呼吸が一時的に止まる病気です。
この状態が続くと、成長や発育に支障をきたしたり、夜間に質の良い睡眠が得られないことで、日中の疲労感や注意力の低下を招いたりします。

 

発音・滑舌への影響

アデノイド顔貌の影響として、発音や滑舌の問題も挙げられます。
口呼吸が常態化していることによる筋力低下や、あごの発育不良による歯並び悪化によって、発音や滑舌に悪影響が生じてしまうためです。
特にサ行やタ行の明瞭な発音が難しくなることが多く、そのほかの言葉に関してもこもったように聞こえやすくなります。

 

感染症リスク

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アデノイドの肥大によって鼻呼吸が難しくなり口呼吸になると、異物やウイルスの侵入を防ぐ働きが弱まります。
これは、鼻呼吸が担っていた鼻腔による温度と湿度の調整や、それによる肺への負担軽減、鼻毛のフィルターとしての役割が、口呼吸では行われないためです。

口呼吸になると、外気が直接気道や肺に取り込まれることで、口内や気道が乾燥しやすくなり、異物やウイルスも身体に侵入しやすくなってしまいます。その結果、風邪をはじめとした感染症にかかりやすくなるというリスクがあります。

 

口臭の悪化

口呼吸が習慣化すると口内が乾燥しやすくなり、それに伴って口臭も悪化します。
食べかすや細菌を洗い流す役割を持つ唾液の量が少なくなることで、口内に汚れがたまりやすくなってしまうためです。
また、唾液には細菌の増殖を防ぐ抗菌作用があるため、口内が乾燥することは細菌の増殖による歯周病や虫歯のリスク増加にもつながります。
唾液が持つ歯の再石灰化作用を十分に得られなくなることも、虫歯の発症・進行リスクが高くなる要因です。

 

アデノイド顔貌の治療法

保存療法

アデノイド肥大が軽度の場合や炎症がある場合、まずは抗アレルギー薬や抗生物質などを用いて、アデノイドの腫れを抑える治療が行われます。

 

小児矯正

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成長期におけるアデノイド顔貌の改善には、口腔筋機能療法やマウスピース矯正などの小児矯正が検討されます。
口腔筋機能療法では、正常な発話と歯並びの維持を目的に、口の筋肉の使い方をトレーニングします。
また、マウスピース型のトレーニング用矯正装置を使用し、あごの骨の拡大や、歯が並ぶスペースの形成を促すこともあります。
こうした矯正治療は、アデノイド顔貌の改善だけでなく、歯並びの悪化を防ぎ、全体的な口腔環境を整えるためにも重要です。

 

手術療法

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保存療法で改善が見られない場合や、重度のアデノイド肥大がある場合には、手術療法が検討されます。
アデノイド切除術と呼ばれる手術により、アデノイドを摘出することで鼻の通りを改善します。
症状や医療機関の方針等によって異なりますが、手術時間は30分から1時間ほどで、入院日数は1泊2日から1週間程度です。
基本的に全身麻酔下で行われる手術であり、術後の出血はほとんどありません。アデノイド切除術は、耳鼻咽喉科で行われます。

 

矯正治療

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矯正治療では、歯並びやかみ合わせを整えることで、全体的な顔貌のバランス改善を試みます。
治療に使用するのは固定式の矯正装置や取り外しが可能なマウスピース装置です。
マウスピースを使用した治療は、特に軽度のアデノイド顔貌や歯並びの乱れに適しています。
装置が透明で目立たないため、審美的な観点からもメリットがあります。患者さん自身で装着・取り外しができるため、日常生活に大きな支障をきたすことなく治療を進められる点もメリットです。

ただし、アデノイド顔貌の場合には歯が並ぶためのスペースを作るために抜歯が必要となることが多くあります。
その場合、歯の移動距離が長いため、より柔軟に矯正が可能なワイヤー矯正のほうが向いています。
マウスピース矯正よりも装置は目立ちますが、透明や白の装置を選ぶことで目立たなくさせることが可能です。

 

まとめ

アデノイド顔貌は、見た目だけでなく、口呼吸や不正咬合、睡眠時無呼吸症候群など、生活全般に悪影響を及ぼす可能性がある症状です。
治療方法は保存療法や外科手術、矯正治療など多岐にわたり、外科手術と矯正治療を併用することもあります。
特に成長期の子どもにとっては、必要なタイミングで治療を行って口腔環境を整えることが、将来の健康につながります。
また、成人の方の場合は、治療をすることが睡眠時無呼吸症候群のリスクや咀嚼機能への影響を低減することにつながります。

 



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