自家歯牙移植
- 咬み合わせに不必要で、今後使う予定のない健康な歯(親知らずや転位歯など)がある
- 移植する歯の形がなるべく単純である
- すべての歯が健康な状態にある(歯周病などの治療が終わっている)
- 移植される場所の顎の骨が十分な骨量を有している
- 年齢的には若年(40代以下)の方が成功率は高い
- 抜歯した穴(抜きたてか、抜いて1か月以内位)がある方が有利
- 自然な咬合機能の回復
- 審美性の向上
- 異物反応や金属アレルギーなどのリスク低減
- 長期的な持続性
- 手術のリスクと合併症
- 歯と骨の条件の制約
- 技術的な難しさ
- 移植歯した後のメンテナンス
自家歯牙移植とは、歯を失ってしまった場所に自分の歯を別の場所から移植する治療法です。
例えば、重度のむし歯になってしまった場合や事故などによって歯根が割れてしまった場合などで、抜歯した部分に親知らずや過剰歯などを移植することができます。
歯と一緒に「歯根膜」という歯の周囲にある組織を移植するためなじみが良く、自然な咬み心地を取り戻すことができます。
歯牙移植が成功するカギは?
歯牙移植が成功するかどうかは、移植する歯の歯根膜の状態が大きく関係します。
施術の正確な手順で短期間に移植を行えば成功率が高くなり、患者さまが若年者の場合はさらに成功率が高くなるという報告もあります。
自家歯牙移植のメリット
自身の歯を移植するため、歯の形状や咬合に適応しやすく、自然な咬合機能を回復できます。
移植歯は自身の歯であるため、周囲の歯との調和を取りやすくなります。
移植歯は自身の組織であるため、インプラントなどの人工物と比較して異物反応や金属アレルギーなどのリスクが低くなります。
適切な手術とケアが行われれば、自家歯牙移植は長期的に機能し続けることが期待できます。
自家歯牙移植のデメリット
外科手術が必要なため、一定のリスクが伴います。
感染症や出血、神経損傷などの合併症が発生する可能性があります。
当院では、事前に歯科用CTでの精密検査、徹底した感染対策によりこれらのリスク軽減を図っております。
移植には適格な歯と十分な骨量が必要です。
歯の状態や骨の量・質によっては移植が困難な場合もあります。
自家歯牙移植はほかの一般的な歯科治療に比べて技術的に難しい手術であり、経験と専門知識を要します。
不安なことや疑問があれば事前に何でもご質問ください。
移植した歯は生涯にわたって機能するわけではありません。どうしてもほかの天然歯に比べて寿命が短くなってしまいます。
移植した歯を長く使うには、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。