マタニティ歯科
妊娠中は、つわりなどで歯磨きがしにくくなったり、ホルモンバランスの関係で口内環境が乱れやすくなったりすることが原因で、どうしてもむし歯や歯周病になりやすくなってしまう時期でもあります。
中には、歯の治療をしたいけれど、気分が悪くならないか心配だったり、薬やレントゲンなどが赤ちゃんに悪い影響はないのか不安に感じてしまい、通院をためらっている方も多いのではないでしょうか?
当院では、現在妊娠中の方でも安心して通っていただけるよう、細心の注意を払って治療に臨んでおります。
妊娠4カ月までは赤ちゃんへ影響の考慮して、歯科治療は避けた方が良いかと思いますが、安定期に入れば大抵の治療は可能になります。
妊娠中も健康な口腔内環境を維持することは、お母さんの健康はもちろん、生まれてくる赤ちゃんの健康も守ることができますので、積極的に歯科医院に通って口腔内の環境を整えるよう意識するとよいでしょう。
お母さんのお腹の中で、赤ちゃんの歯は既にでき始めています。
赤ちゃんの歯は、お母さんのお腹の中にいる時に形成されています。そして、お母さんから歯の形成に必要な栄養をもらいながら再石灰化を進めていきます。
歯の栄養には、カルシウムだけでなく、タンパク質、リン、ビタミンA・C・Dといったの栄養素も必要です。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中は特に、必要な栄養素が不足しないように栄養バランスを考えた食事をとるようにしましょう。
妊娠中になりやすいお口のトラブル
近年、ドイツとオランダの研究チームが「女性は子供の数が多いほど、抜ける歯も多い」という研究成果を明らかにしました。日本でも昔から「一子産むたび、歯を一本失う」と言われてきましたが、事実、妊娠中には歯や歯肉にトラブルが起きやすくなります。
その理由としては、つわりによって歯みがきが難しくなる事、食生活が乱れ間食が増えてしまいがちな事、そのほかホルモンの乱れや唾液量の低下など、幾つもの悪条件が重なっているからです。
当院は宇都宮市の「妊産婦歯科健康診査」の実施医療機関として登録されていますので、宇都宮市にお住まいの方は無料で検診を受けることができます。
また、治療が必要になった際もお体に配慮した治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。
妊娠性歯肉炎
妊娠性歯肉炎とは、主に妊娠中期から後期にかけて発生しやすい歯肉炎で、女性ホルモンの分泌量が増すことで引き起こされやすくなる病気です。
具体的には、妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが急激に増加しますが、このホルモンを栄養源として歯周病菌が繁殖し、炎症を増加させてしまうのです。
妊娠中はつわりによってお口の中のメンテナンスが十分にできなかったり、食生活が乱れて間食が増えるなど、細菌の増殖しやすい条件が揃っていますので、比較的容易に歯肉炎を起こします。
つわりや体調不良で歯磨きができないときは、洗口剤を利用したり、水やお茶などでうがいをしたり、キシリトールガムを咬むといった工夫をして、お口の中を清潔に保つことが大切です。
妊娠性エプーリス
エプーリスとは、歯茎に出来るコブのようなもので、歯肉腫と呼ばれる場合もあります。エプーリスにはさまざまな種類がありますが、妊娠中に発生するものはホルモンの影響によるものと想定されており、良性のものがほとんどです。大半は出産後に自然となくなりますが、気になる場合はお気軽にご相談ください。
無理せず、楽な体勢で治療を行います
妊娠をしてお腹が大きくなってくると、仰向けで治療を受けることが苦しくなる方が多くいらっしゃいます。
長時間そのような苦しい状態でいると、吐き気や動悸、息切れ、血圧の低下などを引き起こしてしまう可能性もありますので、少し椅子を起こしたりしながら苦しくない姿勢で治療を進めるように配慮しております。
また、妊娠中はどうしてもトイレが近くなったり、突然気分が悪くなったりしてしまう場合も多いので、そのような場合は無理に治療を続けずに、体調に合わせて予約の取り直しをさせて頂くようにしております。
少しでもおかしいなと感じたら、遠慮せず気軽に歯科医師や歯科衛生士にお伝えください。
胎児への影響に配慮しています
お母さまにとって何よりも気になるのは、生まれてくる赤ちゃんへの影響についてではないでしょうか?
当院では、おなかの中の赤ちゃんにも最大限の配慮をし、治療計画をご提案しております。
レントゲン
当院で撮影されるデジタルレントゲンは、胎児への影響はほとんどございません。
とはいえ、やはり、本当に大丈夫なのかと気にされる方はとても多くいらっしゃいます。
そのような不安や心配、ストレスなどは胎児にとっても良い影響を及ぼしませんので、当院では妊婦さんの治療の場合、レントゲン撮影は控えるようにしております。
どうして撮影が必要な場合においても、ご説明・ご相談させていただきますのでどうぞご安心ください。
麻酔
歯科治療の際に使われている麻酔は、妊娠安定期に入った妊婦さんの場合、胎児への影響はほぼ無いと言われております。
ただし、妊娠初期(1~4ヶ月ころ)の場合は精神的にも不安定な場合が多く、麻酔時の痛みやストレスによって気分が悪くなってしまう場合もありますので、この時期には治療を避けた方が良いでしょう。
薬
歯科治療後に痛み止めとして、妊娠中最も安全に使用できるとされているアセトアミノフェンを処方することがありますが、お薬について気になる点がございましたらお気軽にお尋ねください。
状態によって適切なお薬が変わってきますので、主治医とも相談のうえで適切で安全なお薬を処方するようにしております。
当院は宇都宮市の「妊産婦歯科健康診査」実施医療機関です
当院は、宇都宮市が実施している「妊産婦歯科健康診査」の実施医療機関として登録されています。
宇都宮市にお住まいの対象者は、歯科検診を無料で受けていただくことが出来ますので、是非上手に制度を利用していただければと思います。