フッ素にリスクがあるって本当?メリットやデメリット、正しい摂取量を解説

      2025/05/20

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

こんにちは。宇都宮市(雀宮、上三川町)のこうだい歯科です。

虫歯を予防する方法の一つとして知られる「フッ素塗布」ですが、「フッ素の摂取は危険」だと聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
そのような話を聞くと、歯科医院でフッ素塗布を受け続けていて大丈夫なのか、歯磨き粉に含まれるフッ素には問題がないのかなど、さまざまなことに不安が付きまとうかと思います。

そこで今回は、フッ素の基本的な性質からその利点やリスク、リスクを排除してデンタルケアに取り入れる方法を解説します。

 

フッ素とは

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

フッ素はハロゲン族に属するミネラルです。その小ささと強い電気陰性度が特徴であり、この電気陰性度のため、フッ素はほかの元素と結合する力が強いという特性を持っています。

またフッ素は、植物や動物にも微量に含まれているミネラルです。特にわかめや海苔、抹茶や魚介類に豊富に含まれており、人間の体内には60㎏の成人でおよそ2.6g、その約95%が骨や歯に蓄積されています。
そのほか、半導体、エネルギー化学、医薬品といった産業の場面でも幅広く用いられています。

 

フッ素のメリット

再石灰化の促進
歯のエナメル質が酸にさらされると、カルシウムやリン酸がエナメル質から抜け出してしまう脱灰が起こります。
これは、食事のたびに行われていることであり、唾液の力によって口内が中性に戻ることでカルシウムやリン酸がエナメル質に戻り再石灰化します。
フッ素は、この再石灰化を促進する作用を持っており、歯の修復を助け虫歯を予防する力があります。

歯質の強化
フッ素は歯の表面でフルオロアパタイトの形成を助けます。
フルオロアパタイトは酸に対する耐性が高く、形成されることで歯が溶けにくくなり、虫歯に対する防御性が強まります。

虫歯菌の活動抑制
フッ素は虫歯菌の活動そのものを抑制する作用を持っています。
虫歯菌が酸を産生する能力を低下させ、虫歯が作り出される環境を抑えることができます。

 

フッ素塗布とは

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

フッ素塗布は、特にお子さんの虫歯予防を目的として歯科医院で行われる処置です。
成長途中の乳歯は、大人の歯に比べて早く虫歯になりやすいという性質を持っています。
フッ素はそのやわらかい乳歯に吸収されやすく、定期的にフッ素を歯の表面に塗布することで、歯の再石灰化が助けられ、虫歯に対する抵抗力を高めることができます。

 

フッ素塗布にリスクがあるといわれる理由

フッ素にはリスクがあるという意見もありますが、それは過剰な摂取をした場合に限られます。
高濃度のフッ化物を大量に誤飲した際には急性中毒のリスクがありますが、フッ素入り歯磨き粉やフッ素塗布は主として歯に直接作用するものであり、適量であれば人体に影響を及ぼすことはほとんどありません。
ただし、市販されているフッ素入りのうがい薬を使用する際には、誤って飲んでしまわないよう注意が必要です。過剰な摂取を避けるためにも、フッ素製品は説明書をよく読んでから使用するようにしましょう。

フッ素の過剰摂取によるリスク

急性中毒
フッ素を多量に誤摂取した場合、急性中毒を引き起こす可能性があります。この場合の症状には、吐き気、嘔吐、下痢などがあり、見込み中毒量は体重1kgあたりフッ素5mgとされています。具体的には、体重20kgの子どもでは100mgのフッ素摂取が目安となり、これは一般的なフッ化物洗口液450ml(約45回分)を一度に飲んだ場合に相当します。


慢性中毒
慢性的に高濃度のフッ素を摂取し続けた場合、骨フッ素症(骨硬化症)や歯牙フッ素症(斑状歯)という症状が引き起こされることがあります。骨フッ素症は骨の硬化によって関節が痛み、動きにくくなる病気です。この症例は特に、フッ化物濃度の高い水を長期間飲み続けた地域で報告されています。一方、歯牙フッ素症は、歯のエナメル質に白斑が生じる病気です。子どもの歯が形成される時期に2ppm以上のフッ素を含む水を飲み続けることで発症するとされています。現在の日本では水道水のフッ素濃度が厳しく管理されており、慢性中毒の心配は基本的にありません。

 

フッ素の作用を活かしてデンタルケアをする方法

歯科医院での定期的なフッ素塗布

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

歯科医師や歯科衛生士によるフッ素塗布は、安全性に配慮しながら高濃度のフッ素を歯に取り込める方法です。
高濃度のフッ素を歯の表面に塗布することで、虫歯予防や歯質強化につながります。
3ヶ月に1度程度、定期的に施術を受けることで、フッ素の作用をよりよく生かすことができます。

 

自宅でのフッ素配合製品の使用

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

フッ素が含まれている市販の歯磨き粉やフッ素ジェルを使ってのデンタルケアも虫歯予防につながります。
特に、就寝前に使用すると唾液が減少する夜間における歯の保護に役立ちます。フッ素洗口液なども利用して、虫歯予防に役立てましょう。

 

フッ素ケアは継続することが大切

宇都宮市(雀宮、上三川町)の歯医者、こうだい歯科でフッ素のリスクについての解説

フッ素の作用をよりよく虫歯予防につなげるためには、継続的な使用が大切です。
フッ素配合の歯磨き粉を使用したり、フッ素を含んだデンタルケア製品を活用したり、定期的に歯科医院でフッ素塗布を受けたりすることで、継続的にデンタルケアを行いましょう。

 

フッ素塗布の費用

歯科医院でフッ素塗布を受ける際の費用は、1,000円から3,000円程度が相場です。
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)の届け出をしている歯科医院では、フッ素塗布や定期検診など虫歯予防を目的とした施術に健康保険が適用されるため、フッ素塗布も保険適用で受けることができます。

 

フッ素塗布後の注意点

フッ素を塗布した直後の30分間は、飲食や歯磨きを控えるようにしましょう。
これは、フッ素が歯により長く留まるようにするためです。
また、塗布後の数時間は、柑橘系の果物やジュースなど酸性の食べ物や飲み物を避けるといいでしょう。
これらの酸性物質はフッ素の作用を低下させてしまう可能性があります。
さらに、アルコールやタバコの摂取も、塗布後は避けるようにしてください。

 

まとめ

「フッ素塗布は危険」といった話題をインターネットなどで目にすることがありますが、通常の使用の範囲であれば危険性は基本的にありません。
フッ素の力を正しく活用することで、健康な口内環境を維持していきましょう。

 



こうだい歯科:https://koudai-shika.com/

〒321-0118 宇都宮市中島町673-1
電話:028-680-6636

交通アクセス
宇都宮インターパークより徒歩5分

PAGE TOP